こんにちは。
せどり専門の格安経理代行 代表の藤田です。
せどり専門の格安経理代行は、大阪から「オンラインで全国対応している」経理代行サービスです。
事業を営んでいると、必ずと言っていいほど移動のための旅費交通費(交通費)が発生します。
自宅とは別に事務所や店舗を持っている方であれば、そこへの行き帰りに旅費交通費を使うでしょう。
最近は新型コロナウイルスの影響で頻度は減っているかもしれませんが、クライアントの事務所を訪問したり、リアルの勉強会に参加するといった場合もありますね。
最近は電子マネー、特に旅費交通費であれば交通系ICカードで支払う方も多いと思います。
交通系ICカードというのは、関西だとICOCA(イコカ)やPiTaPa(ピタパ)ですね。
電子マネー(交通系ICカード)を使って旅費交通費を払った場合、どのように経費として計上すればいいのでしょうか?
以下、解説していきましょう。
交通系ICカードを使うメリット
まずは、交通系ICカードを使って旅費交通費を支払うことによるメリットをお伝えしましょう。
切符を買う手間が省ける
交通系ICカードを使う最大のメリットは、何と言っても切符を買う手間が省けることですね。
券売機で買うと、料金を確認するなどして少なくとも1~2分はかかります。
急いでいる時には無視できない時間ですね。
しかも、もし券売機が混んでいたら、待ち時間もありますからもっと時間がかかります。
交通系ICカードを使えば、これらの時間や手間を省くことができます。
現金で支払うよりも安い場合が多い
交通系ICカードを使えば、現金で切符を買うより安い場合が多いです。
電車の運賃は基本的に、現金で切符で買うよりも交通系ICカード運賃の方が安く設定されているためです。
利用履歴が残る
例えばPiTaPa(ピタパ)の場合、会員専用インターネットサービス「PiTaPa倶楽部(無料)」に登録すると、乗車時間・区間などの利用明細を照会することができます。
利用明細をcsvファイルでダウンロードすることもできます。
それを印刷すれば経理資料として使えます。
券売機で現金で切符を購入した場合は、都度、券売機から領収書を発行しなければいけません。
うっかりして発行し忘れることもありますし、そもそも領収書を発行できない券売機もあります。
そのような場合は、自分で旅費交通費の精算書(出金伝票でもOK)を書く必要があります。
交通系ICカードを使って旅費交通費を支払った場合の経理処理(厳密な方法)
それでは本題に入りましょう。
まずは厳密な処理の方法です。
チャージした時
交通系ICカードにチャージした時点では、まだ交通費を使っていません。
そのため交通費は計上はせず、一旦資産に計上します。
貯蔵品 5,000円 / 現金 5,000円
交通機関を利用した時
この時点で使った金額を資産から交通費に振り替えます。
交通費 300円 / 貯蔵品 300円
交通系ICカードを使って旅費交通費を支払った場合の経理処理(簡便的な方法)
厳密な処理はちょっと面倒ですよね。
数百円程度の交通費の処理のために、わざわざそこまで手間をかけたくないと思う方も多いのではないでしょうか?
このような場合、より簡便的な方法も認められています。
会計の世界には、「金額が小さく重要性に乏しいものは、簡便な処理をしてもよい」という「重要性の原則」というものがあります。
交通系ICカードを使って旅費交通費を支払った場合に、この重要性の原則にのっとって処理をするということです。
具体的には以下のように処理します。
チャージした時
交通費 5,000円 / 現金 5,000円
これだけです。
簡単ですね。
ただし、交通系ICカードにチャージした時点で交通費を計上する場合は、いくつか前提条件があります。
以下、見ていきましょう。
簡便的な方法を採用する条件
条件は以下の2つです。
経費になる交通費以外に交通系ICカードは使わない
交通系ICカードは交通費だけでなく、お店での買い物にも使えます。
もし交通費以外に使ってしまうと、チャージした時点で計上した交通費を別の科目(消耗品費など)に振り替える手間が発生します。
これでは簡便的な方法を採用した意味がないですよね。
また、交通費でもプライベートな分が混ざってしまうと、同様にその分を交通費から除く手間が発生します。
簡便的な方法を採用する場合は、経費になる交通費以外に交通系ICカードは使わないようにしましょう。
なお、経費になる交通費以外には交通系ICカードを使っていないことを証明するために、利用明細を保存しておくことをお勧めします。
税務調査の時に突っ込まれないようにするためです。
年度末に必要以上にチャージしない
より交通費を多く計上して利益を減らす目的で、年度末ぎりぎりに必要以上の額をチャージするのはやめましょう。
税務調査の際に指摘される可能性があります。
とは言え、年度末の時点で交通系ICカードの残高を0にしなければいけないということではありません。
普通に使っていれば、常にいくらか残高が残っているのが普通です。
年度末の時点で残高が残っていたとしても、少額で恣意性がなく継続的に運用しているのであれば、税務調査の際に指摘される可能性は低いです。
まとめ
交通系ICカードにチャージした時点で交通費を計上する方法は手間が省けます。
ただし、実際に交通機関を利用した時点でも交通費を計上してしまうと二重計上になりますので、くれぐれも気をつけてください。
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